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長野日報新聞「土曜コラム」に掲載中のコラムです。ぜひお読み下さい。

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68 結婚できない女性

 

男性以上の女性は敬遠される

 

今から20年以上前バブル期の大学進学率は36%であった。それがバブル崩壊後毎年上昇を続け、現在では男女の差はほとんどなく60%を超える水準に至っている。これは少子化により大学全入時代に突入したからである。

 

女子が多く入学していた短大は科目が少ない、世間的に受け入れられない、よって就職の際不利になることから定員割れが発生し、4年制大学に切り替えるところも出てきた。結果として男女共に4年生大学に6割以上の者が進学していることになる。

 

現在大学生の子がいる親世代は、約30年前に大学生だったかもしれない。当時は3割の者が大学へ進学したが、現在では6割を超える者が大学へ進学する。割合からみたら30 年前と比べるとちょうど進学と就職が逆転した状態である。

 

1985 年に施行された男女雇用機会均等法は1997 年に改正され、雇用の分野では男女の均等な機会・待遇の確保、女性の労働能力の開発・向上、再就職の援助等により女性労働者の福祉を増加させることになった。

 

また、同時期にセクシャル・ハラスメントが女性の尊厳や人権を侵害する社会問題として取り上げられ、いくつかの裁判で使用者側の敗訴が続き、その後職場において女性は働きやすい環境が整備されていった。

 

時代の変化に伴い女性は高学歴、高収入を得るようになった。これは男性から結婚相手である女性を見ると、自分より高学歴、高収入の女性が多くなったことになる。男性の中には自分より高学歴、高収入の女性を敬遠するケースが少なくない。妻に養われている姿が自身で受け入れられないか、世間から男として体たらくと思われるのを嫌

がるからである。

 

かつて存在した男は仕事、女は家事・育児という役割分担が崩壊しても、相手に求める思いはこの役割分担が未だ存在する。既成概念にとらわれていれば男女共に生涯のパートナーは見つけづらくなる。

 

経済的に頼れる男性が好ましい

 

女性は結婚後出産・育児を中心的に行なうので、男性に比べたらキャリア形成がしづらい。最近企業では出産後、元の仕事に就かせるケースもある。新人に最初から教えるよりすでにスキルを備えた女性を活用した方が有利と考えられるからだ。

 

このようなケースは稀であり、一旦離れると元の職場復帰が難しいのがほとんどである。女性自身が子供と一緒にいる時間を多く持ちたい、今までよりゆったりと仕事をしたいなどの希望もある。そのような女性の希望を叶えるには男性である夫には経済的にたくましくあって欲しいと願うだろう。

 

ところが、男性の雇用状況にもなかなか厳しいものがある。結婚適齢期と思われる20 代後半から30 代前半の男性非正規雇用者が年々上昇し、2割近くに達している。さらに30代後半から40代前半まで加えると、3 割近くに達している。

 

非正規社員の年収を調べてみると、20 代後半264 万円、30 代前半278 万円、30 代後半272 万円であり、正社員とは30代前半で200万円近くの差が生じている。

 

一方正社員はどうかというと、国税庁の給与実態統計調査によれば平成9年当時サラリーマンの平均年収は467万円あったが、その後下がり続け平成22年では412万円になっている。正社員になるのは厳しいが、正社員になれたとしてもその後の生活は年々厳しくなっている。

 

特に30代前半の平均年収は男性では432万円、女性では299万円である。女性が安心して将来を託せる男性は年々少なくなっている。いくらあれば幸せな家庭が築けるかは人それぞれになるが、将来不安な社会保障制度を考えれば、少しでも年収が多い相手を見つけたいと思う。

 

男性を見る目が変わってきた

 

その昔は親が見つけてきた相手を生涯のパートナーと決めていた。女性には稼ぐことを求められていなかったので、安心して養ってもらえるところ、家柄などを基準に相手が決められていたかもしれない。

 

しかし、現在は本人同士の意思を尊重するようになった。親が決めると将来に渡り責任を求められる。

そこまで親として責任は取れないので、本人任せになってきた。

 

恋愛のきっかけはフィーリングである。相手の性格、人柄、感性、会話や日常行動などが選択要因になる。出会いを通じて互いの感性が通じ合えば、恋愛に発展し結婚にいたる。

 

ところが最近ではフィーリングより属人データが優先されるようである。相手の学歴、勤務先、年収、家族構成などのフィルターで選別され、残った者にフィーリングチェックが行なわれる。

 

世の中の厳しさが自分を守るためにそうせざるを得ないのだろう。現在の若者は本当に大変だなあと改めて感じる。

今年の新入社員に対するアンケートが公表された。今の会社に一生勤めようと思っていると回答した割合が前年に比べ5.7 ポイント上昇し、60.1%である。今の会社をステップボードに将来起業して独立したいと思う割合は前年比2.2 ポイント減少し、12.5%で過去最低であった。

 

公務員や大企業に人気が集中する姿はリスクを取らない安定志向を表している。またアンケート結果には社長や役員を目指さず、趣味、仲間、家庭を優先する声も多かった。時代がそうさせているのだろうが、仕事で夢を語らない男性が増えているようだ。

 

趣味、仲間、家庭を大切にするのは生きていくうえで大切なことであるが、草食系と言われたり、内向き志向のところは中高年から見ると、これからの厳しい時代を乗り越え、切り拓けるか多少不安を感じる。

 

親はいつまでも側においておきたい

 

就職に失敗したり、再就職を試みている女性は実家をベースに充電期間を過ごすことが多い。その間アルバイトや派遣登録社員で収入を得ているが、独り暮らしをしている者は少ない。

 

収入が少なくても親と同居していれば、住居費、食費、生活費は親任せである。少ない収入でも全てが小遣いならばさほど不自由はない。この居心地の良さから改めて独り暮らしをしようとは思わないだろう。

 

食事を共にする友達はいる。おそらく独身の友人になるだろう。互いの近況を話しながら、将来の夢にも触れるだろうが、大きな変化がないことに互いに安堵する。

 

親も娘と一緒に暮らすのは嫌ではない。老夫婦の日常に会話が少なくなれば娘の存在はありがたい。

親として子供に甘えられるのは悪い気分ではない。孫がいないのが少々残念であるが、久しぶりに子育てを実感でき寂しさを感じずにいられる。

 

もしこのままずっと娘が家にいてくれるならば、老夫婦の介護要員として期待できる。親として結婚相手を見つけるよう言葉にはするものの行動は消極的になるだろう。今の親子の関係を壊すようなことはしたくない。

 

今日行動を起こさなくても明日になったら何とかなる。今は理想の相手が現れない、社会が悪い、時代が良くないと嘆いてもなかなか思い通りに行かないのが現実である。相田みつをの詩に次のようなものがあった。

 

今が本番

「そのうち」

そのうちお金がたまったら

そのうち家でも建てたら

そのうち子供が手を放れたら

そのうち仕事が落ちついたら

そのうち時間のゆとりができたら

そのうち・・・・・

そのうち・・・・・

そのうち・・・・・と、

できない理由を

くりかしているうちに

結局は何もやらなかった

空しい人生の幕がおりて

頭の上に淋しい墓標が立つ

そのうちそのうち

日が暮れる

いまきたこの道

かえれない

 

長野日報土曜コラム平成24年4月28日掲載

有限会社テヅカプラニング 手塚英雄

 

 

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