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長野日報新聞「土曜コラム」に掲載中のコラムです。ぜひお読み下さい。

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得したときは感謝する

 

「ありがとう」という感謝の言葉はどんなときに使われるだろうか。相手から何かをもらった場合はすぐに「ありがとう」と発せられる。こちらが困っている状態で相手に助けてもらえば「ありがとうございます」と更に感謝の意を込めて丁寧な表現になる。物でもサービスでも自分が得をした場合は「ありがとう」と感謝の言葉が発せられる。

 

相手に対して何らかの行為から感謝の意として発せられれば素直に受け止められるが、突然かかってくるセールスの電話にでたら、会話の一言一言に「ありがとうございます」を重ねる。電話応対マニュアルに従っているのだろうか、感謝の連発は軽々しい。心のこもっていない詭弁のように受け止められる。

 

「ありがとう」という感謝の言葉は相手に対して肯定的なストロークになる。相手の存在や価値を認める働きがある。感謝の言葉の他に微笑む、握手する、あいさつをする、ハグするなどは肯定的ストロークの現れである。

 

一方否定的なストロークは相手の存在や価値を少ししか認めない、または否定や不満のメッセージを送ることである。

たとえば、信用しない、口をだしすぎる(過干渉)、命令する、強制する、禁止する、意見する、反対する、非難する、責める、叱る、注意する、悪口を言う、軽く叩くなどである。

 

どんなストロークを送るかで相手との関係は変化する。否定的なストロークばかりでは信頼関係は築けないが、職場では肯定的なストロークだけではいられない。

時には注意や指導が必要になる。そんなときは肯定的なストロークの間に否定的なストロークを交え、信頼関係を築いた上で注意や指導でなければ一方的な愚痴にしかならない。

 

感謝をすれば幸福度上昇

 

物やサービスを受取れば感謝の意を表すが、日常何かを受取ることが少なければ感謝することは少なくなる。水や空気はあって当たり前、普段生活するうえで当たり前と思えるものに感謝することもほとんどない。

人は特別のものに反応し、ワクワク、ドキドキするが、マンネリ化したものには順応により慣れてしまい特別な反応は起こさない。よって感謝の気持ちを表すこともなくなる。

 

感謝することで自身がほっこりしたいい気分になり幸福感が高まるのに、慣れが感動を邪魔して感謝を起こしづらくしている。自身の感度低下が幸福度を下げている。

感謝の気持ちを表している人が同時に怒っている、悲しんでいる、悔やんでいる等のネガティブ思考でいることはない。感情は時間とともに変化するが、怒りながら同時に感謝の意を表すことはできない。

 

スポーツ選手が試合に敗れた際に口にする「切り替える」にはネガティブ思考をポジティブ思考に切り替えることが含まれると思われる。

落ち込んだときこそいち早く感謝できるようになれば、落ち込み度は浅く、早期に前向きになれる。逆境に負けない、諦めない忍耐力は感謝の気持ちを持っている者に多く与えられるだろう。

 

感謝により幸福度が上昇すると、精神面だけでなく身体にも好影響が表れる。研究結果によれば免疫力が向上し、風邪を引きにくくなる。高血圧になりにくいなど心の状態は身体に現れるようだ。

また感謝状態は自分のことより相手のこと、周りのことに意識が向かっている。自分が苦しくても相手に対する思いやりや気配りが優先される。

 

利己を求めず利他を求める精神であり、道徳的な行為である。徳のある行為、徳のある人柄は伝統的に日本的幸福感の求めるところである。

 

感謝感度を上げる

 

相手が自分の得になるようなことを突然してくれれば感謝の感覚が湧き上がる。突然ということはめったにないことなので、普段の感謝の感覚は当然鈍くなる。突然の出来事が頻繁にあればやがてマンネリ化し感激は薄くなる。

何気なく生活しているだけでは感謝の感覚は鈍くなるばかりである。それなりに意識しなければ感謝の感覚を頻繁に感ずることはない。

 

感謝の対象は人に限らないということだ。相手の笑顔、親切、援助、励ましなどから自分の思考が感謝モードに切り替わることがある。なかにはうっとうしく感じ感謝モードになれない人もいる。

 

普段当たり前と思っている物や事に感謝の対象を広げる。家族、パートナー、親、親戚、同僚、先輩など人に限らず空気、水、景色、音、臭いなど自分で感じられるもの全てに対象を広げると、感謝の対象も広がる。

これらの話を更に進めるとスピリチュアルな世界に入っていき、人それぞれの信仰や宗教による所が多くなる。キリスト教、イスラム教は一神教であるが仏教では神が天、地、水、樹木など自然に宿っているという考えから、感謝の対象を広げることは容易と思われる。

 

上司から仕事のミスを厳しく注意され、始末書を書かされ、人格否定に至るまで酷く叱責されれば、感謝モードに簡単になれるはずがない。上司の指示で進めた挙句、責任だけは全て取らされるならやる気は失せ、いつしか病気になってしまう。

上司に対して敵対心だけが燃え上がっている状態では解決策は見つからない。まずは自分が冷静になることが必要である。冷静にならなければ感謝モードには入っていけない。

 

最近職場で取り入れる企業もあるが「マインドフルネス」といって瞑想することである。目を閉じ、手を合わせ、リラックス状態で呼吸に意識を向けることで燃え上がった状態をフラットにすることである。

フラットになってから対象を広げ感謝の意識に向かう。注意叱責した上司を感謝の対象にすることはすぐにはできないが、感謝の対象がいくつか浮かんでくると上司の理不尽な言動もこれまでより上手に受け止められるだろう。上司の理不尽な言動の原因に思いを廻らすゆとりも生まれてくる。

 

感謝を育てる

 

感謝の感覚を育てる方法はいくつかある。まず「3つの良いこと」を記述することである。今日一日を振り返り上手くいった事、良かったことを3つ回想する。その出来事、感想、その理由をノートに書き出す。客観的に冷静になり良いことを記述し、書き溜める。

悪いことは思い出さなくて良い、良い事だけに注目する。その理由を考えればおそらく自分ひとりの力で良い事が生じていないことに気付くはずだ。多くの人のお陰で自分の良いことに結びついているならば、自然と感謝の念が生まれてくる。

 

会社など組織の中で働くと大きな失敗を避けたほうが評価されることがある。保守的な組織では成功の予兆より失敗の兆候に敏感になる。

これではネガティブ感覚が磨かれ、それをクールと評価されることがあるが、感謝されることもすることも少なく、ストレスが溜まる職場になるだろう。やがて仕事だから辛くてもしょうがない、仕事は生きるためお金のためと割り切るようになる。

 

自分で良かった事を整理し記述する他に「感謝の手紙を書く」方法がある。自分の過去においてお世話になった、助けられた人で感謝の気持ちが伝えられなかった人に手紙を出す。

その時相手からどんな親切を受け、好意ある態度を示してくれたか思い出しながら手紙を書く。その結果自分にどんな影響が及び、どんな人生になったかを伝える。そしてもしあなたがいなければ今の自分がどうなっていたかを想像しながら記述する。

 

書き終えたら直接本人を訪ね読み伝える、または本人に送付する。もしくは自分の引き出しの中に仕舞っておく。

過去の人に感謝の意を表せば、現在の人、とりわけ身近にいる家族に感謝することは多い。あまりにも近くに居るのが当然と思える家族に感謝の意が素直に表せれば、現在及びこれからで会う人との縁を大切に感ずることだろう。

 

 

長野日報土曜コラム 平成29年8月26日掲載

有限会社テヅカプラニング 手塚英雄

 

 

132 感謝は力なり

 

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