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長野日報新聞「土曜コラム」に掲載中のコラムです。ぜひお読み下さい。

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114 選択性確定拠出年金

既存企業年金の終焉

 

かつて中小企業の退職年金として適格退職年金という制度があったが 2012 年で終了した。この制度は企業が従業員の退職年金を社外で積み立てる制度であった。社内で保有すれば他の資産同様に課税対象になるが、社外積立で企業に返戻されないことから損金処理がなされていた。

導入当時の予定利率は 5%を上回り、高い予定利率で積立金が運用され退職年金が支払われる予定であった。

 

しかし、バブル崩壊後予定利率は下落の一途を辿り続けた。積立て不足を取り締まる規制も存在しないため、企業では退職年金規定に基づいて支給を続ければ支給原資に不足が生ずる。

早期退職者は受給できても若年者は受給できない状態になる。損失補てんは企業の責任となるので企業には退職年金倒産の恐れが生じた。

 

また大企業を中心に導入された厚生年金基金も同様であり、積立金不足が生じている基金の解散を認めるようになった。さらに一部の企業では退職金、企業年金制度を廃止して給与に上乗せするところも出てきた。

退職金、企業年金は従業員の退職後の生活のために企業が給与の一部を留める制度である。従業員に渡せば使ってしまうから退職まで企業が預かっておくようなものだ。

 

この制度により優秀な従業員を会社に留める目的があり、従業員も退職時にまとまったお金を受け取っても退職所得となれば税制上有利な処理が行われる。

中小企業では適格退職年金制度終了後、受け皿となったのは主に中小企業退職金共済(中退共)、特定退職金共済(特退共)である。

 

中退共は一部掛金に国の補助があり、月額掛金が 5,000 円から30,000 円であり、特退共は国の補助はなく

である。加入できるのは原則従業員のみであり役員は加入できない。

役員の退職後の老後に備えるためには民間生命保険の経営者保険を利用するしかなく公的制度はない。個人で小規模企業共済に加入すれば所得控除の対象になるが、掛金は企業の損金になるわけではない。

 

企業型確定拠出年金

 

新たな企業年金として確定拠出年金が 2001 年から施行された。これは日本版 401kとも呼ばれ企業自体が導入する企業型と企業に年金制度がない従業員並びに自営業者が加入する個人型に分かれる。

企業型は企業があらかじめ設定した掛金を支払い従業員が運用指示を行う。運用の結果により従業員の年金額は増減する企業年金のひとつである。確定拠出未確定給付型の企業年金である。

 

ひとつの企業がいくつもの企業年金制度を導入することは可能であり、厚生年金基金や確定給付年金などと併用するケースはある。企業の負担額と年金制度の特徴を考慮して導入している。

確定拠出年金を導入できる企業は厚生年金適用事業所であり、60 歳未満の厚生年金被保険者であれば加入できる。60 歳前から加入していれば規約により引き続き 65 歳まで延長できるようになった。

 

掛金は基本的に企業が負担し、他の年金制度がなければ月額 55,000 円、他の年金制度があれば月額 27,500 円が掛金上限となる。企業は従業員の勤続年数や役職によって掛金の額を設定している。

さらに規約で定めることにより企業が負担する掛金と同額までを従業員が上乗せ負担するマッチング拠出がある。

拠出された掛金を運営管理機関が提示する商品の中から従業員自身で運用指示する。運用商品は元本確保型やリスク変動型の商品が用意されている。運用結果が従業員自身の年金に直接影響することになる。

 

従業員が中途退職した場合、転職先に確定拠出年金制度があれば持ち運べるが、転職先にない場合や自営業者になる場合は基本的に個人型確定拠出年金に移行することになる。言い換えれば 60 歳までは中途退職しても原則保有資産を受け取ることはできない。

 

数ある運用商品の中から従業員が選定し組み合わせるので、確定拠出年金の仕組みや商品特性、選定基準などの金融教育が実施される。

 

選択制確定拠出年金

 

確定拠出年金にはこれまで説明した一般型のほかに選択制確定拠出年金制度がある。選択性とは現行の給与の他に生涯設計手当を設け、この生涯設計手当を給与として受け取るか確定拠出年金の掛金として受け取るかの選択権を与える。

例えば現行の給与が 30 万円のうち 25 万円を給与とし 5 万円を生涯設計手当とする。従業員はこの 5 万円を給与として受け取ることも確定拠出年金の掛金として受け取ることもできる。

 

給与として受け取ればこれまでと変わる事はないが、掛金として受け取れば、あくまで給与は 25 万円なので 25 万円で社会保険料や所得税、住民税が計算される。社会保険料は会社と折半であるので、個人の負担減少と共に会社の負担も減少する。社会保険料の中には厚生年金保険料が含まれているので、厚生年金保険料が減少すれば将来受け取る老齢年金が減少することになる。これは一見従業員にとって不利益に思えるかもしれないが、自らが運用指示した確定拠出年金の受け取りが追加される。

 

確定拠出年金で掛金の運用は元本確保型とリスク変動型に分かれる。リスク変動型では大きく増えることもあれば減ることもあるが、元本確保型では掛金相当額が減少することはない。

仮に元本確保型で運用したとしても、退職時の平均余命で亡くなるとしたら老齢年金減少分を賄い余りある確定拠出年金を受け取ることになるだろう。

 

更に確定拠出年金を退職時に一括受け取りすれば、退職所得の扱いになるので、所得に対する税金は年金で受け取るより少なくなる可能性がある。

従業員にとっては社会保険料や所得税、住民税を抑えながら将来の受け取り年金額を増やすことが可能になり、会社にとっては社会保険料の負担を抑えることが可能になる。

 

現行の給与を減額された給与と生涯設計手当に分割するだけでなく、会社が生涯設計手当を追加拠出する場合もある。

従業員は減額された給与で家計の遣り繰りをすることになるので、ライフプランを下に生涯設計手当を掛金に幾ら回せるか考えなければならない。その際個人年金に加入していれば、その分掛金に回すことは容易かもしれない。

 

世界の GDP の波に乗る

 

これまで投資とは無縁の生活をしてきたかもしれない。それが勤務先で確定拠出年金を導入したために運用に関わることになった。運用結果に応じて将来の退職金が増減するとなれば本気で考えなければならない。

しかし運用商品数は多く、商品に応じてリスクとリターンが異なる。

 

これまで聞いた事のない専門用語が出てきて消化不良を起こしそうになる。理解できない煩わしさが増大し、面倒くさいから元本確保型に全てを投資するという人は多いかもしれない。

日々の仕事でストレスを感じているのに、将来の退職金運用で新たなストレスを抱えるのは遠慮したい。これまで企業が差しかけてくれたリスク回避という傘は既にないので自分で傘を差さなければならない。

 

4 年前まで日本の経済は今以上に低迷していたが、中国を含め資源国は活況であった。活況を表す数値に GDP の伸び率が使われる。世の中は常に拡大再生産が行われるので、GDP は拡大を続ける。

ただし直線的に拡大するのではなく、上昇と下落を繰り返しながら拡大していく。短期間で捉えれば波の高低は大きいが長期で捉えれば徐々に右肩上がりに向かっている。

退職金運用は長期に渡る運用になるので、世界の GDP の波に乗りやすいと思われる。

 

長野日報土曜コラム 平成 28 年 2 月 27 日掲載

有限会社テヅカプラニング 手塚英雄

 

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