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長野日報新聞「土曜コラム」に掲載中のコラムです。ぜひお読み下さい。

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株価はジェットコースター

 

昨年 2007 年8 月には18,000 円あった日経平均株価は2008 年3 月現在12,000 円になってしまいました。わずか半年で33%下落したことになります。100万円投資していた人は66万円に成ったことになり、金融資産の1/3 がわずか半年で消えたことになります。最近半年の出来事ですから記憶にある方も多い

でしょう。

それではもう少し過去に遡ってみますと、2003年3月には8,000円を切って7,900円でした。その後多少の上下を繰り返しながら2007年8 月の18,000 円まで上昇しました。その間4年5 ヶ月で10,000 円上昇し、率に換算すれば2.25 倍になったわけです。株価は上昇するときはゆっくり上昇しますが、下落するときは一気に下がると言われていますが、正にその通りです。

 

「株」をやる

 

株式投資を行うことを「株をやる」という方がいます。麻雀、競馬やパチンコのように趣味としてのギャンブルと同じような響きがあります。安く買って高く売りぬいて利益を得る、この先上がるか下がるかは誰にも分からないところはギャンブルに似ています。

 

しかし、ギャンブルは元締めが所場代を受け取り、残りを参加者に分配しますので、期待値からすれば投資金額を超えることはありません。投資された合計金額より少ないパイを争奪する仕組みです。株式投資も後から市場に参加された方がより高い値段で購入されることで、保有していた株が売り抜けた方が利益を獲得します。自らの利益の為に他人を犠牲にするように思われますが、ギャンブルと異なる点は市場全体が拡大するという点でしょう。

 

資本主義社会では80円で仕入れて、付加価値をつけて100円で販売します。常に付加価値が上乗せされるシステムがあります。短期的には変動しますが、長期的に見れば右肩上がりに市場は成長するでしょう。この成長は株式相場に反映されることになります。

 

一般にギャンブルは賭けた目が当たるかはずれるかワクワク、ドキドキを楽しむものであり、投資はドキドキを好みません。分散投資によってリスクをコントロールし市場の成長に乗っていくものと言われています。

 

株式投資で自己嫌悪

 

株式投資の経験のある方は、買いよりも売りが難しいとよく言われます。自分で銘柄選択は難しいので、証券マンの意見を参考にします。運よく上がれば、その証券マンは利益をもたらす女神のように思われます。しかし今度は期待に反して購入銘柄が下がったときには、損切りして次の銘柄が推奨するかもしれません。情報量の多い証券マンの言うことは信憑性が高いと思えてしまうのです。

 

さらに投資資金が増え、保有銘柄が多くなってきますと頻繁に携帯電話に連絡が入ります。リアルタイムに市場の変化が追えない方は、証券マンの言うがままになってしまいます。相場が下落傾向ですと銘柄を変更してもなかなか利益が得られません。このような場合信用取引を勧められるかもしれません。売りから入り、株価が下がったところで買い戻せば、下落傾向の相場でも利益が得られます。

 

信用取引は投資資金の約3 倍の取引が可能ですから、現物売買の株式投資に比べさらにハイリスク・ハイリターンとなります。こうなれば毎日株価が気になって仕方ありません。おそらく仕事が手につかなくなるかもしれません。

 

株式売買の判断は確かに自己判断ですが、その判断原因は投資家自身にありません。結果として利益や損失は投資家自身に帰属しますので、証券会社に手数料を儲けさせるだけで自分自身の存在が見えなくなります。本来自分の将来を少しでも豊かなものにしようと始めた投資によって、毎日の株価が気になり、損失を恐れ、突然やってくる携帯電話に心動かされると、何のための投資か分からなくなりやがて自己嫌悪に陥るでしょう。

 

銘柄選択

 

現在国内市場に上場している会社は3,800 社を超え、東京証券取引所一部上場会社は1,750 社ほどあります。この中からどうやって希望の会社を見つけるのでしょうか。新聞で今季最高益の決算を出した企業を見つけて購入する。新聞に掲載される頃には企業業績は市場価格にすでに織り込まれているかもしれません。

 

株式雑誌、証券マンの推奨銘柄を購入する。それとなく説得力のある説明で魅力を感じるかもしれませんが、買いの衝動をかき立てたい人はすでにその株式を保有している人で、利益を確保したところで売りぬこうと考え情報発信しているしているとも言われています。

 

最近ではネットで検索条件を入力してスクリーニングして企業を見つけることも出来ます。検索された企業は名前も聞いたことのない企業が上がってきます。評価レポート、四季報、チャート等を見ても良く分からない。その前に入力する検索条件の意味することがわからない。

 

個別の銘柄を選択しても日経平均株価が上がれば、個別銘柄も上がり、下がれば下がるように思えるなら、倒産することのない優良銘柄、配当や株主優待に力を入れている銘柄を選択されるかもしれません。

 

株式取引

 

株式の売買注文は証券会社に電話をして対象の銘柄、売り買い、数量、指値か成行きの注文をするか、ネットの取引画面で売買を指定してクリックすれば、取引はすぐに成立します。その間わずか5分もかかりません。購入単位は銘柄ごと決まっていますので、購入単位の整数倍で購入できます。それではどの銘柄をいつ売買するかが株式投資の難しいところです。

 

よく買いよりも売りが難しいとよく言われます。売りも買いも取引行為は同じですが、意思決定は反対になります。昨日まではこの株はまだまだ上がるだろうと考えていたものを売却するには、それなりの理由が必要になります。

 

世間に流れている売買情報は圧倒的に買いの情報が多いでしょう。買い情報はこれから市場に参加しようとする人全てを対象にしますが、売り情報は保有者のみを対象にしますので限定されます。また対象企業からうちの株を売ってくださいという情報が出ることはないでしょう。このような購入圧力の中で売却するには相当のストレスが発生します。

 

また売却時にある程度の利益が確保できたとしても、おそらくまだ上がるだろうと思えば機会損失が発生します。買った値段より下がって売る場合は、損を確定しますのでより強いストレスを感じるでしょう。売りの場合どんな状況でも後悔する可能性があります。一方買いはゼロポジションにいますので、売りに比べ心理的抵抗が少なくなります。

 

経営者や製品に惚れて銘柄選択をすると、その会社がたとえ良い会社でも割高の株は値上がりの可能性は少なくなります。経営に問題があっても、割安な状態で今後経営改善により会社の価値が上昇する見込みなら、値上がりの可能性が高いと言えるでしょう。投資先は良い会社ではなく良い銘柄になりますので、銘柄に惚れてはいけないといわれています。

 

研究、実践、忍耐

 

株式投資には相場は景気に対して半年ほど先行すると言われています。景気の上昇時には株価は上昇します。企業業績が良くなれば、企業価値の高まりの期待から株価は上昇します。現在大手企業は最高益を出しているにもかかわらず、株価は下落の一途を辿っています。株価は買手と売り手の需給関係で値段が決まりますので、他に資金需要があり株を売って資金繰りに充てようとすれば株価は下がります。

 

現在日本株は外国人投資家によるところが多いため、世界経済の変動により日本株も変動します。株式投資にはチャートの動きを基に売買のタイミングを図るテクニカル分析や株式価値を計りPER、ROE 等株式指標を基にするファンダメンタルズ分析があります。各指標の意味を知ることは投資を行う上では必要でしょう。また知るだけではなく、実際に分析結果に基づいて投資することにより結果としてどうだったのかが分かります。実際に経験してみないと分からないことはたくさんあります。

 

株式投資にはバイ・アンド・ホールドといって、短期間で売買するのではなく購入した株を持ち続けるという方法があります。この方法で昨年2007 年3 月に購入した株式があれば、ほとんどが値下がりしています。ひどいものは買値の半分以下になっているものもあるでしょう。売るに売れない状態で正に塩漬け状態になってしまいました。

 

経済成長の波に乗る

 

日経平均株価は東京証券取引所に第1部に上場している225銘柄の平均株価ですが、同様の指標として東証株価指数TOPIXがあります。この値は東京証券取引所に第1部に上場している全銘柄約1750 種の株価を指

数化しています。日経平均株価が上昇すれば、同様に上昇します。相関係数を取りますと0.99 と非常に強い相関関係があるといわれています。

 

東証株価指数TOPIX は1968 年1 月4 日の時価総額(株価×発行済み株式数)を100 として指数化しています。2008年現在1,200 程度ですから40 年間で12倍に成長したことになります。

日本の経済成長率は昭和30、40 年代の成長率は10%を越えていましたが、バブル崩壊後はマイナス成長もあり現在2%程度となっています。世界に目をやると米国3%、EU2.5%となっています。最近注目されているBRICsではブラジル4.5%、ロシア7%、インド7%、中国11.5%となっています。1 国に投資することは世界各国の成長を享受できないことになりますので、大きな機会損失を被ります。

 

投資対象の分散と共に投資期間の分散も必要になります。集中投資はうまく行けばリターンは大きくなりますが、期待が外れたときの損失は投資額だけでなく精神的なダメージが相当大きなものになります。

 

長期で見れば経済は成長しています。途中のショックで市場から退場すること、まして自身がデフォルトすることだけは避けなければなりません。

 

長野日報土曜コラム平成20年3月22日掲載

有限会社テヅカプラニング 手塚英雄

 

 

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