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長野日報新聞「土曜コラム」に掲載中のコラムです。ぜひお読み下さい。

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112 幸せ基準の投資戦略

増えて儲かれば幸せ

 

年末が近づけばドリームジャンボ宝くじが発売される。来年が良い年になることを祈り、運試しに一口買ってみようかと考える。もしくは宝くじの期待値は低いので何かとお金が出て行くこの時期にお金を捨てることなどできないと思うだろうか。

消費税率が上がれば物価は必ず上昇し、家計は今以上に苦しくなる。宝くじより可能性が高い投資に挑戦しようかと考えるだろうか。

 

投資をして上手くいけば将来使えるお金が増える。これまで我慢していたことから僅かでも開放されるとなれば幸せである。利益が大きくなり養育、住宅、老後の資金に充てられるとなれば、ますます不安が減少し幸せな気分になれる。

増えたお金を自己投資に回して今以上に給料が高い仕事に就くことができるかもしれない。このように考えると宝くじや投資にしてもお金が増えて儲かれば幸せになれるだろう。生活の余裕は心の余裕につながっている。

 

現在金融機関にお金を預けてもほとんど殖えることはない。預入金利が 0.025%では100万円預けても1 年後には 250 円の利息が付くが、税引き後は 200 円になってしまう。消費税率 10%からみれば 2,000円の買い物をした場合の税金に相当する。銀行に預けることは殖やすためではなくお金を減らないためと考えるしかない。

 

一方現在の日経平均株価は 20,000 円前後である。1 日の変動が 200 円であれば 1%変動したことになる。1 年間ずっと上がり続けることはなくまた下がり続けることもないが、株式相場の変動がいかに大きいか分かる。

 

過去30年間の株式を振り返ると年換算で 10%以上の収益率が得られている。期間を長く取ればとるほど変動は一定の値に収束する傾向がある。

預金金利は預金者から預かるお金の貸借料であるので、企業の設備投資が活発になれば、金融機関からの借り入れが増え、預入金利も上がるだろう。

 

しかし企業は設備投資を控えているので、お金を必要としない。その結果内部留保が高まり、最高益を計上する企業も増えてきた。企業利益が高まれば株価の上昇、配当割合の上昇は期待される。

資本主義社会では仕入れたものに付加価値を追加して販売する拡大再生産が行われている。バブル崩壊前 1989 年のGDP416兆円が 2015 年では 500兆円と増加している。株価は当時 40,000 円が 20,000円と半分になっているが、経済規模は拡大を続けている。

 

何故投資にお金が向かないのか

 

合理的な考えができる人ならば、僅かな利息で預けるより直接投資を選択したほうが有利にお金を殖やせることは理解できる。

しかし投資には変動が伴い、投資したお金が減ることがある。苦労して稼いだお金が悪いことをしていないのに少なくなってしまう。そのため投資そのものがいかがわしい行為と思われがちである。

さらに投資するには経済、金融、企業情報、金融商品、ポートフォリオなど学校では勉強したことのないことを理解しなければならないと思うと気が重くなる。慣れない事に手を出して大やけどでも負ったら取り返しが付かない。

 

預金は近所にある銀行、信用金庫、ゆうちょ等で取り扱っているので抵抗が少ないが、投資となると証券会社が中心になり銀行に比べ店舗数は極端に少ない。

最近では限定的に投資商品を銀行等でも扱っているが、預金なのか投資なのか区別が付かず担当者に任せた結果トラブルに発展したことから説明や理解に重点が置かれるようになった。

 

投資といえば金融商品投資と不動産投資に分けられる。金融商品といえば株式、投信、債券、為替、金などである。株式は対象企業の業績が上がれば株価は上昇する。債券は国や企業に直接お金を貸し付けるので、一定期間安定的に利息を得る事ができる。為替は円高時に投資して円安時に換金すれば利益が得られる。変動する理屈は分かっても今後どのように推移するかは専門家でも正確に見通せない。

 

不動産投資ではJ-REIT、マンション投資、アパート一棟、商業ビルなどである。J-REITは運営管理会社が多くの投資家から集めたお金で不動産に投資して、売却益や家賃収入を投資家に分配する。

現物不動産は自己資金と借金から不動産を取得し、賃料収入を得る仕組みである。ここで得られた所得は不動産所得になるので確定申告を行うことになる。

 

預金では利息に対する税金が 20%源泉徴収されるので、残りを受け取るだけで何もしなくてよいが、投資となれば利益や損失に対して申告するという煩わしさが伴い幸福感が減少する。

不確定なものに大切なお金を預け、さらに経験したこともない申告を行わなければならないとなれば、多少お金が増えようとも預金のほうが安心で煩わしくないと考えるかもしれない。

 

投資による不幸せ

 

投資を経験した方は既に知っているだろうが、投資した資金は増加も減少もある。投資する際は上昇することを期待してお金を投ずるが、必ずその期待は裏切られる。自分で勝手に相場のトレンドを描き、まだ上がると思って

いたら急に下落し、下げ止まりの底と思ってお金を投じたら更に下がることがある。

 

人は自分が思い描いたことが裏切られると不幸せを感じる。その落差が大きく一人では受け止めきれなくなれば担当者、銘柄、相場を否定するが、自分の判断を否定することは難しい。

自分の判断が間違ったとなれば、その原因を確認して次は同じ失敗をしないように考える。しかしその原因究明は専門家の後付理由を参考にしても、次に活かせるとは限らない。さらに自分の判断と異なる結果が繰り返し発生すると、思考回路が停止し、苦い経験だけを残して投資から離れてしまう。

 

投資は継続することが最も重要であるといわれている。得をしようが損をしようが投資を続けるのである。

これを営業担当者に言われると、投資を継続する限り管理費用が発生し販売側の利益になる。自分は損をしているのに販売側だけが得を続けているのは納得できないだろう。

分散投資を試みたところ、上昇局面では投資したいくつかは上がってきたが、残りのいくつかは鈍い動きである。別の銘柄を選択しておけばもっと大きな利益が得られたはずだと後悔する。

 

投資には不安、不満、辛抱、ストレス、後悔などが必ず付きまとう。これらは不幸せ要因であるので、一度や二度は試してみても継続することは難しい。

 

幸せ基準の投資戦略

 

投資に向かう際は、資本主義社会では拡大再生産を繰り返し市場規模は成長していき、その成長率は預金金利をはるかに上回る。

ただし毎年一定率で上昇することはなく、3 年間減少を続け 4 年目から急上昇を遂げることがある。これはリーマンショック後低迷が続いたが政権交代が行われたときから日本株式市場が上昇に転じた。この間株価は 2.5 倍の上昇を記録し、これまで含み損を抱えていたとしても一気に解消されたと思われる。相場がいつ上がるのか下がるのかは誰にも分からないので、相場の中に居続けることは必要と思われる。

 

相場の底で購入し山で売却できれば大きな利益につながるが、このようなことは不可能に近い。売り買いはお金の必要性や自分の相場観に頼ることになるだろう。その際少しずつ売るもしくは少しずつ買う、株式用語のナンピン買い、ナンピン売りの手法が好ましい。これは一時の判断の誤りによる後悔が薄められるので不幸せ感が和らぐ。

 

一般に上昇局面ではまだ上がるだろうと思われるが、実は売りの時期が近く、下落局面ではまだ下がるだろうと思われるが、そろそろ買いの時期が近い。この感覚は皆と異なるあまのじゃくのような思考である。

相場の変動で一喜一憂するのは不幸せを招くことになるので、頻繁に相場を見ないほうがよいと言われている。そうは言っても自分が投資した結果が気になるならば、下がったものはそのうち上がり、上がったものはそのうち下がるくらいに受け止められるようにしたい。

 

ナンピン買い売りを更に進めると、毎回一定額を投資する「ドルコスト平均法」がある。毎回一定額を投資するので基準価額が低いときはたくさん買い、高いときは僅かしか購入しない。これは低いときに大量仕入れしているので平均単価は低くなり、利回りは高くなりやすい。

投資に関して初心者と経験者が比べられるが、その違いは相場の変動を平静に受け止められるかの違いである。

 

投資家の性格としてはあまり細かいことを気にせず、楽天的、ポジティブな性格のほうが投資には向いている。子供が小さいうちは泣いたり、熱を出したり、暴れたりするが、投資も同様にじっくり見守るくらいのほうが良いだろう。女性のほうが一般的にポジティブであり、子育ては慣れているので投資家に向いているかもしれない。

 

長野日報土曜コラム 平成 27 年 12 月 26 日掲載

有限会社テヅカプラニング 手塚英雄

 

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